★お気楽日記★

アリとキリギリスでは断然キリギリスです。 うさぎとかめなら、確実にうさぎです。 でも跳ねる趣味はありません。

「メイビー、ハッピーエンディング」@シアタークリエ 観劇レポ★

8/27(木)マチネ、シアタークリエで上演されている、「メイビー、ハッピーエンディング」を観劇しました★

 

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キャストは

 

オリバー 浦井健治

クレア 中川翔子/花澤香菜(Wキャスト)

ジェームズ 坂元健児/斉藤慎二(Wキャスト)

 

の5人(Wキャストなので舞台上には3人)です。

 

私が観た回は、クレアが中川さん、ジェームズが坂元さんでした。

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ポスターのイメージから、なんとなく勝手にコメディを想像していたら、観た人がみな「泣ける」と。

念のため、タオル地のハンカチを持参しました(笑)。

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平日の昼間でしたが、満員御礼★

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座席はこんな感じに千鳥格子配列。

評判が良いから、座席半減ルールが無ければもっとたくさんの人が観られたのにな。

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チケットは東宝ナビザーブで取りましたが、7列目の真ん中あたりで良い席でした。

肉眼でも充分観れますが、表情凝視したい民の私はこんな席でも双眼鏡持参。

浦井さんのころころ変わる表情を堪能してきました★

 

<STORY>

20××年、ヘルパーロボットが活躍する時代。郊外にひっそりと佇む、主人を失った旧型ロボット達の専用アパートで、ヘルパーロボット3のオリバーは大好きなレコードと雑誌に囲まれて植木鉢と共に毎日規則正しく暮らしていた。ある日、向かいの部屋に住むヘルパーロボット5のクレアが充電コンセントを貸してほしいと訪ねて来る。同じヘルパーロボットながら考え方が正反対で溌溂としたクレアに振り回されるオリバーだが、2人は徐々に交流を深めていく。ロボットにはプログラミングされていないはずの感情に戸惑いながらも、お互いへの気持ちを育むオリバーとクレアだったが―。

 

(公式HPより)

 

 

<ちょこっとネタバレ?感想>(ネタバレに繊細な方はご注意を)

 

この日客席は男性の比率が高くて、私の前の列(センターブロック)は7人中6人が男性。しかもわりと年配。

しょこたんのFAN?とも思いましたが、このお話、年齢を重ねるほど響くと思いました。あと男性の方が愛する人に対してロマンチックで共感するのかも。

登場人物はロボットの浦井さんとしょこたんだから、若くて可愛いビジュアルのカップルのラブストーリーだけど、描かれているのはむしろ老いて先が無い、死によって別れが来るのが見えている、終活的(エンディング)な部分もあるラブストーリー。

タイトルに「ハッピーエンディング」とあるように、多分(メイビー)、悲恋ではなくハッピーエンドなのですが。

 

浦井さんがロボットっぽい動きをしていたり、表情が「がっかり(失望)」→「気を取り直して微笑む」などと、ころっと変わるのとかすごいなあと思いました。

(「天保十二年のシェイクスピア」で浦井さん演じる王次が、舞台上手に寝転んで涙をこぼしてからの一転して気の触れた演技をする表情の変化を思い出しました)

(浦井さんちょっとふっくらされて(笑)、最初は髪型とかのせいだろうかって眺めたけど、やはりふっくらしたなあ、と。その分オリバーが大きく見えて、しょこたんのクレアがより可愛く見えましたが)

 

しょこたんのクレアは、本当にお人形のように可愛いので、可愛いだけでロボット感、可愛いからオリバーにズケズケ言っても正義、可愛いからクレアにオリバーが恋するのがわかる、という感じです。

坂元さんはジェームズ役ですが、オリバーとクレア以外の役をみんなやるという感じで、郵便局員やクレアの友人たち(クレアが友人に充電器の件で電話かけまくるから早変わり)や、モーテルのフロントの役もされていました。

 

音楽に関しては、このお芝居は韓国のミュージカルなのですが、私は多分韓国ミュージカルの旋律とかヒアリング?に耳がついていかない傾向があるかもです。

7月にBLUERAINを観た時も、難しそうな歌だなあという感想でメロディーライン覚えられなかったのですが、今回もメロディーラインとか、あと歌詞も「ラブソングだなあ」というような大雑把なくくりでしかヒアリングできてなかった(苦笑)。

浦井さんはもちろん純朴なオリバーらしい温かな歌声を披露し、しょこたんも素敵でした。

 

 

 

ここから、各場面思い出して描写しながらの感想を。(この作品、円盤出ないんでしたっけ?)

(ネタバレ100%です)

ご注意ください。

しかし、1回しか観ていないので見落としとか台詞の聴き逃しとかたくさんあると思う&それによって解釈が間違っているかもです。(しかももう場面の記憶があいまいに。ストーリーの順番すら、かなり間違っているかも)

やはり舞台は通えば通うほどいいですね・・・。

 

 

開幕前、舞台上はオリバーの部屋のセットで、中央に黄色のレインコート(主人であるジェームズが残したもの)がかかっている、ちょっとレトロな感じのお部屋です。

その横にドアだけが立ったセットがあって、訪問者はそのドアを通ってくる仕組み。

(ドアが立っている場所は回転盆になっていて、もう一つドアが出てくるとそこはクレアの部屋のドアだったりします)

オーケストラは下手の舞台そでに配置。

 

暗転し、下手に坂元さんが出て歌いだすのでそちらに目を奪われていると、いつの間にか浦井さん(オリバー)が部屋の中央のソファーに座ってました。

このレトロなお部屋は、型落ちして古くなり持ち主に捨てられた(?)旧型ヘルパーロボットたちが住むアパートの1室で、オリバーの隣(向かいだったかな)の部屋にはクレアが、他にもヘルパーロボットたちが住んでいるのですが、オリバーは部屋に閉じこもりいつか持ち主のジェームズが自分を迎えに来ると待っているので、可愛がって育てている植木鉢くん(観賞植物)と、定期的にやってくる郵便局員以外とは交流を持ちません。

毎日、植木鉢には「植木鉢くん、おはよう」と話しかけ(もちろん植物は反応なし。オリバーの中では会話が成立している)、定期購読している雑誌を届けてくれる郵便局員にも話しかけるのですが全く返事はしてもらえず、それでもめげずに毎回同じことを話しかけるオリバー。

ただ、何度目かの郵便の時に、注文していた液晶?か何かオリバーの体の交換部品が届かなかった時に、初めて郵便局員は、あれは生産中止になったと気の毒そうに告げます。オリバーは一瞬ショックを受けるのですが、気を取り直してまた話しかけ、それに対して郵便局員は「君たちは賢いから上手くやっていけるよ」というような慰めを言うと、逃げるようにその場を立ち去ります。

この場面がすでにもう切ない。

舞台は今から100年後くらいの設定のようですが、ヘルパーロボットはある種、携帯のように、新しい型が出ては旧製品は徐々に部品も廃番、修理もされなくなっていくようで、人々は新しいものに乗り換える。これが携帯だと下取りとか廃棄ですが、ヘルパーロボットはなまじ人の形にして心を与えてしまったから、そのまま捨てるのが心苦しいのか、壊れて寿命が尽きるまで、姥捨て山か老人ホームのように、このアパートに閉じ込めているという設定のようです。

のちに「ヘルパーロボットは住居から半径15km以上は出てはいけない」とか「ヘルパーロボットはお金を貯めてはいけない」などの規制があることが明かされるので、どうも彼らは好きでここに住んでいるというよりは、ここに隔離されているという感じです。コロナ禍のこの時期に見ると余計シュール。郵便局員がオリバーとコミュニケーションを取らないのも、隔離して死ぬのを待っている住民と関わりを持ちたくないという感じかも。(結局、部分が廃番になってショックを受けるオリバーに後ろめたさからか言葉をかけてしまうのですが)

部分が廃番になるというのは、自分がもう必要とされていないことや死が近づいていることを思い知らされるだろうなあと思いました。(そしてオリバーは瞬間でその考えを頭から追いやったようですが)

 

ある日、そんな規則正しい生活をしているオリバーの部屋をノックする音がして、オリバーはとても驚きます。

なぜなら郵便局員さんが配達に来る時間ではなかったからです。

そのノックは隣(向かい?)に住むクレアで、充電器が壊れたから充電器を貸してほしい、充電させて欲しいというものでした。

ところがオリバーは、自分の生活が乱されるのが嫌で、クレアを無視しようとします。(無視しきれずクレアが名乗っているのに「誰ですか?」と繰り返すトンチンカンな会話になります)

この辺りのオリバーの考え方や後の場面でのクレアとのやりとりが、オリバーってもしかしてアスペルガーという設定なのか!?って思ったのですが、後半はそんなこと無くなっていったので、クレアによって世界が開けた、変わったという表現や、ラストシーンとのメリハリをつけるためだったのかなあ。

とにかく、オリバーがクレアを追い返そうとドアを開けずにとんちんかんな返答をしていると、急にクレアが無言に。オリバーがおそるおそるドアを開けてみると、そこにはノックした形で電池が切れて固まったクレアが。(目も見開いたまま)

慌ててドアを閉めて見なかったことにする、また開けて見てみる、また閉めてなかったことにする、と繰り返し、良心に負けて、助けりゃいいんでしょ、助けりゃと呟きながら、クレアをソファまで引き摺って連れてくるオリバー。

自分はヘルパーロボット3だがクレアはバージョンアップタイプの5なので、劣等感を感じながらも、充電器の型が合わないのをアダプターを作って充電してあげます。

充電器に繋がって充電されたことですぐにクレアは息を吹き返し、「充電器貸して!」と先ほど言いかけた台詞の続きを言うも、自分が充電してもらっていることに気がつきます。

ただし、クレアが5タイプなことに劣等感を持ったオリバーが、5は充電速度が上がったというが持ちが悪いとか悪口を言うので口論になり、クレアは怒って充電途中で帰ってしまいます。

そして交友関係が広い彼女は友人のヘルパーロボットたちに次々と電話をして、充電器を直してほしいと頼むのですが、友人たちはみんな忙しくてすぐには行けないと断られてしまいます。(次々電話をかける相手役がみんな坂元さんで、女性や男性に早変わりをします)

クレアは、友人たちのヘルパーロボットも次々壊れてしまい、自分もいつ壊れるかわからないけれど、その日まで終わりじゃないから強く生きると宣言して歌います。

 

そこへクレアの部屋をノックするオリバー。クレアがドアを開けると紙コップで作った糸電話をクレアに投げつけ、急いで自分の部屋のドアに戻ります。

「何これ?」「糸電話ですよ、知らないの?」「・・・知ってるけど」という怪訝なクレアに糸電話を使うように言うと、普通に会話しても聞こえる距離にも関わらず、糸電話でオリバーは、充電器を貸してあげても良いが、毎日13時きっかりにクレアがオリバーの部屋をノックして借りに来る、そして17時きっかりに返却すること、1分もずれたらダメ、自分は規則正しい生活を乱されたくないからと言います。仕方なくクレアはそれを了承します。

そして毎日借りる1週間が描写されますが、たまにクレアが雑誌を読んでいて夢中になって遅れそうになり慌ててノック、遅い、という顔のオリバーに「まだ13時1分になってないでしょ」と抗弁したりします。

この辺りの流れはずっとコメディータッチです。

 

1週間経ち、毎日遅れずに借りに来ていたクレアが来ないので、オリバーはイライラしながら待っていたのですが、待ち切れず10分過ぎて自分から部屋を出てクレアの部屋に行こうとすると、クレアは友人のジョンと出かけようとしていて「ごめんなさい、ジョンが充電器を直してくれたからもういいの」とあっさり言われます、彼女は「これからジョンの車でドライブに行くけど、オリバーも行かない?」と誘いますが、オリバーは「直って充電器がもう必要なくなったのなら、ちゃんとそのことを言いに来るべきだ」と怒ります。

 

クレアとちょっとしたケンカ別れになりますが、そのあとクレアは反省し、オリバーの部屋に謝罪に訪れます。

物おじしないクレアはズガズカ部屋に上がり込み、植木鉢をそこに置くと日光が当たり過ぎるから窓辺よりこっちのテーブルの方が良いとアドバイスし(これはもしかしたら最初の充電の時だったかも。オリバーが「そうなの?(植木鉢くんに)早く言ってよ」と言って置き場所を移動していました)黄色のレインコートを目にして「あなたこんなもの着るの?あ、思い出した、あなた毎晩こそこそこれを着て空き瓶を拾ってるでしょ?見かけたことがある」と言い、オリバーが戸棚に隠していた瓶を見つけてしまいます。

オリバーは瓶を小銭に換えて貯金し、そのお金でジェームズに会いに行こうとしていたのでした。(ヘルパーロボットは自宅から15km以上離れてはいけないのに)

ジェームズのことを友達だと言い張るオリバーに、クールに「昔の持ち主でしょ」というクレア。「そんなことは無い、僕たちは友達だ」とジェームズにお茶を入れてお礼を言われるシーンを回想するオリバー。(ジェームズとオリバーのデュエット。ヘルパーロボット3は「ありがとう」とお礼を言われると「お役に立てて光栄です」と返答するようにプログラミングされているらしい。リッツカールトンの「マイプレジャー」みたいなものか)

ジェームズがいるのが済州島と聞いて、お金がたまる来年まで待たずに今行くべきだ、6月は済州島に蛍がいて綺麗だからというクレア。

蛍がなんだかわからなかったオリバーは、知ったかぶりで話を合わせつつ、必死に脳内でネットに接続して蛍を検索しようとしますが、旧型の回線は上手く繋がりません。

そんなオリバーを見てクレアは「今、必死に蛍を検索してる?私が蛍を知っていてあなたが知らないのは、あなたが旧型だから知識が無いわけではなくて、単に私が蛍を大好きだから詳しいだけよ」と言って、蛍がどんなものか、いかに綺麗か説明します。

そして、自分がジョンから車を借りて運転するから今すぐジェームズに会いに行こう、そんなチマチマお金を貯めていたらいつになるかわからないし、そもそもヘルパーロボットがお金を貯めるのは違反だ、二人で行って、オリバーはジェームズに会い、自分は蛍を観に行くからと提案するクレア。

最初は難色を示したオリバーでしたが、クレアの勢いにのまれてつい明日二人で車で出発することに同意してしまいます。

その晩、旅に思いを馳せ、荷造りをし自分の部屋に別れを告げる二人。(それぞれの部屋で歌う)

 

オリバーはジェームズに会ったらもうこの部屋には戻ってこないと、友達の植木鉢と愛用のレコードプレーヤーを持ち、クレアの運転する車に乗り込みます。

セットは車の前部分がオリバーの部屋のあった場所に登場、プロジェクションマッピングみたいな感じに、走る風景が背景に映し出されます。

運転しながら、自分たちがヘルパーロボットとばれないように人間のふりをしなくてはと打ち合わせる二人。まず名前がオリバーとクレアではダメで、ソヨンだかなんだか忘れてしまいましたが、韓国名で呼びあうことに。(オリバーが自分に付けた名前が女性名だったらしくクレアに指摘されるも、それにすると言い張っていました)

オリバーの話し方も人間らしくないということで、いくつか自然に人間らしい喋り方をするつもりで話しかけるオリバーが、さらにおかしな喋り方になって、もういいわ、あなたはしゃべらないで、となるクレア。

また、二人は恋人同士で付き合って500日?めの記念旅行をしている、二人の出会いは雨の日にオリバーの傘の中に「あのバス停まで入れて下さい」と赤い服を着て赤いニット帽をかぶったクレアが飛びこんできたことがきっかけ、と設定するオリバー。クレアは自分は赤い服なんか着ないし、そんな帽子もかぶらないわ、と、その設定が気に入らない様子です。

 

済州島までに1泊しないとならず、モーテルに入る二人。ヘルパーロボットとばれないようにとぎこちない芝居をしますが、モーテルのフロントは「無理に夫婦のふりしなくていいですから。固いこと言わないからヤルことヤっちゃってください」と適当にルームキーを渡すと、仕事そっちのけで自分の趣味のゲーム?に戻ります。

自分たちがヘルパーロボットとバレなかったと喜ぶ二人。

しかしどうもこの世界、ヘルパーロボットたちは、15キロ以上外出してはいけないとかルールを気にしていますが、人間たちは案外そのルールをヘルパーロボットたちが破るのに寛容なんじゃないかという気もします。そう思っちゃうのも、このコロナ騒ぎで韓国はGPSとかつけて追跡が厳しい国という印象が生まれてしまったので、ヘルパーロボットのGPSなんて普通につけそうだから、本気でルールを守らせようと思ったらすぐ違反者見つけられると思うんですよね。案外人間たちは自分たちがヘルパーロボットを使い捨てるのに罪悪感があって、実は野放しにしてるんじゃなかろうか。

 

部屋に入って充電しながら二人で「ターミネーター」の映画を見て「昔はロボットってこういうイメージだったんだねー」などと楽しく会話する二人。そこで「あのフロントの人は(忙しそうだったから?)助けてあげたいなあ」と言いだすオリバー。「あなたはヘルパーロボットだから助けるようにプログラミングされてるだけで、別に彼に助けは必要ない」というクレア。オリバーも、助けるわけにはいかないから、彼には手紙を書いてあげよう、と言います。

私はこの設定がちょっと不思議で、このシーンだけ見るとオリバーは人助けが大好きな感じですが、それなのに最初にクレアが充電器貸してほしいと言ってきた時、無視して見捨てようとしたのは何でだろうなと思いました。プログラミングされているのは人に対してだけで、クレア(ヘルパーロボット)は対象外なのかしら?他人とは関わり合いたくない偏屈なオリバーがクレアと出会うことでフレンドリーに変わったのか、それとも最初の偏屈さはラストシーンの優しさと対比を出すために必要だったのか?もしくはクレアが恋に落ちるためにはオリバーが優しく純粋である必要があるからなのかな。

 

翌日、ドライブをしながら会話するうちに元の持ち主の話題になり、クレアが自分の持ち主のことなんて忘れちゃったというのに、持ち主にひどい虐待を受けたヘルパーロボットは自分の記憶を初期化してしまって全て忘れてしまうそうだけど、とクレアを心配するオリバー。

「そうなの・・・実は・・・。なーんて、私がそんなことするわけないじゃない」と強がるクレア。

恐らくクレアは持ち主=人間の身勝手さに良い感情を持っていないので何かしらつらい過去がありそうですが、記憶を初期化するなんて負け!のような強い意志を感じさせます。

しかしオリバーの優しさにふれてクレアは徐々に惹かれていることに気付いたのか「私たちは恋をするようにはプログラミングされてないんだから、私に恋をしないでよ」と言いだし、オリバーにクレアに恋をしないと誓わせます。

 

済州島に着くとすぐにオリバーはジェームズの家を見つけてしまいます。

本当にジェームズの家が見つかるとは思っていなかったクレアはあわてて純粋なオリバーに忠告します。ジェームズに会えなかったらどうするか考えているのかと。オリバーはジェームズがもう亡くなっている可能性もあることは考えている、もしジェームズが亡くなっていたら、家族に仕えるつもりだと。クレアは人間なんて勝手だし、家族ももうあなたを必要としていないかもしれないと言います。

それを振り切ってオリバーはジェームズの家に行くと、ジェームズはもう亡くなっていて、家族には新しいヘルパーロボットがいるからオリバーは必要ない、ヘルパーロボットがここまでくるとは驚きだと言われたことをクレアに告げます。すっかり気落ちするオリバー。しかしジェームズは形見にレコードを1枚オリバーに残していました。死ぬ前にこれをオリバーに渡したかったが、オリバーの住所を忘れてしまって送れなかったと。

クレアはそれを知って「ヘルパーロボットに形見を残す人がいるなんて聞いたことが無い、私が間違っていた、ジェームズは本当にあなたの友達だった」と慰めます。

思い出のデュエットではジェームズは中年でしたが、オリバーがジェームズが亡くなっている可能性もあると推測していることや、オリバーの住所がわからなくなってしまったというあたり、ジェームズは年老いて子供世帯に引き取られたのかもしれないですね。(それにあたってオリバーは子供世帯に不必要だから捨てられた)

 

ジェームズのことが終わり、次はクレアの要望の蛍を見に行きます。

森の中を蛍を探して歩く二人。クレアが足をちょっと痛めて、オリバーが大丈夫?と声をかけるシーンがありますが、この時すでにクレアの体にガタがきていたのでしょう。

プロジェクションマッピングで幻想的な蛍が飛び交うシーンが写されます。オリバーが蛍を捕まえて、クレアの持ってきた瓶の中に移したり。

そして二人はまた元のアパートに戻ってきたのですが、ついに恋に落ちてしまったことにお互い気がつき、こんな気持ちは初めてとデュエットします。

 

そこから、しばらくは蜜月期間が続きますが(オリバーが設定した二人の出会いのシーン「傘に飛びこんでくる赤いニット帽をかぶったクレア」を再現してみたり、わざと人間がやるという痴話げんかをしてみたり)、やがてクレアの体が壊れ始めます。

二人でハイタッチしようとして肘がおかしくなってしまうクレアに、オリバーは、違反だけどヘルパーロボット5の修理マニュアルを取り寄せようとしますが、クレアはもういい、ヘルパーロボット5の自分は耐久性に劣るからあと300~500日しか持たないし、3のオリバーはあと900~1200日寿命があるので、もうこの関係は終わりにしよう、初期化して記憶を消去し、ただの隣人に戻ろう、自分のことでオリバーが悲しむのがつらいと提案します。持ち主に虐待されたのか捨てられたのかしても記憶を消去しなかったクレアが、オリバーの為に記憶を消去をしようとするのです。

その気持ちを組んでオリバーも、記憶を初期化することにします。

クレアはバックアップにオリバーと出会う2日前があるからその時点まで初期化、オリバーは出会って1週間後が最新バックアップだからそこまで初期化するといいます。

クレアは植木鉢は日光が強すぎると良くないから、それだけは忘れないでねと歌って二人は別れます。

そして、充電して眠りに着くオリバー。

ドアをノックする音で目を覚まします。クレアが充電器が壊れたので貸してほしいとドアの外で言うのを聞いて、植木鉢をテーブルから窓辺に戻し、クレアを招き入れ充電器を渡します。

充電器の型が合わないのに気がついたクレアが「あなたは3なのね。5の人を探します」と席を立とうとするのを押しとどめて、アダプターをとりつけて充電するオリバー。

というところで幕。

 

おそらくオリバーはクレアの前では同意して記憶を初期化したように見せかけたけど、初期化はせず(それがばれないように植木鉢をわざわざ元の窓辺に戻した)クレアを見守って行こうとしたのでしょう。

最初の偏屈でクレアのヘルプを無視しようとしたオリバーとは全く違う対応でしたし。(充電器を貸した1週間の記憶があったとはいえ、その1週間ではあそこまで親切ではなかった)それをわかりやすく見せるために最初は偏屈設定だったのかなあ。

クレアが記憶を消去したかどうかは不明でした。素直に取ればクレアは消去していたから他人行儀な態度に戻っていたし、深読みすれば他人行儀な演技をしていたとも見えます。

クレアが記憶をちゃんと消去していた方が、オリバーはとても優しい隣人(なだけ)ということで壊れるまで幸せかもしれないですね。オリバーはそのつもりで親切な隣人としてクレアが壊れるまで世話を焼くつもりでしょうし。

 

こんな感じの舞台でした。

自分の記憶力の無さにびっくりだわ。(逆に天保はさすがに9回も観たから覚えるものですね(笑))

色々記憶違いしている個所は多いと思います・・・。